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先日、カッツ理論の一つである概念化能力(コンセプチュアルスキル)について説明しました。
本記事では、カッツ理論で求められている業務遂行能力(テクニカルスキル)について説明します。
テクニカルスキルは「業務遂行能力」と呼ばれ、与えられた業務を最後までやり遂げる時に必要とされる能力のことです。
新卒で情シスに配属された人をはじめ、未経験の分野にこれからチャレンジする人は、まずはじめにこの業務遂行能力(テクニカルスキル)を磨くことで仕事への適用がはやくなります。
本記事では、人事評価制度の評価基準にもなることが多い、この業務遂行能力について、その「構成要素」、「求められる理由」「業務遂行能力を高める要素」について解説しています。
業務遂行能力(テクニカルスキル)とは?
まず、「遂行」という言葉について辞書で確認します。
[名](スル)任務や仕事をやりとげること。「業務を―する」
引用:goo辞典
引用:Weblio辞書
以上のことから「業務遂行」とは、「任された仕事、業務を着実に最後まで実行する」となります。
そして、「業務遂行能力(テクニカルスキル)」は、「任された仕事、業務を着実に最後まで実行するために必要な能力」ということになります。
この「業務遂行能力」をイメージするために具体例をあげて説明すると、
例えば、仕事で上司から「商談で使用したいので、自社製品の導入事例の資料を作成してほしい」と依頼された場合、「商談の際に利用できない事例資料」を作成してしまった場合、業務遂行ができていないことになります。
上司の依頼に対して、ただ作業をするのではなく、いつ、どこで、どういう目的で使用され、いつまでに用意しなければならないかを理解し、依頼者が望む形で成果物(=事例資料)を提供することで、初めて業務を遂行できたとなります。
なので、上司が何を望んでいるかを把握するためには、上司の言葉から状況を読み取る理解力、上司の指示で不明な点があれば確認するなどを実行できる能力(業務遂行能力)が大切となっています。
- 業務遂行
→任された仕事、業務を着実に最後まで実行すること - 業務遂行能力(テクニカルスキル)
→任された仕事、業務を着実に最後まで実行するために必要な能力
この業務遂行能力は「カッツ理論」でもビジネスをする上で、大切なスキルと定義されています。
また、この業務遂行能力はさまざまな要素を含んだ概念で、パーソナリティや資質に関係なく、努力次第で向上するものと言われています。
▶コンセプチュアルスキル(概念化能力)に関する記事はこちら
▶ヒューマンスキルに関する記事はこちら
業務遂行能力(テクニカルスキル)に必要な2つの要素
この業務遂行能力(テクニカルスキル)は「保有能力」と「発揮能力」の2つに分類することができます。保有能力と発揮能力を掛け合わせた結果が業務遂行能力になります。
業務遂行能力の構成: 「保有の能力」×「発揮能力」=「業務遂行能力」
保有能力とは
保有能力とは人材が持っている基礎力を指します。
保有能力とは、業務遂行を行うために保有している能力を意味しています。保有能力には、商品知識や技能を始めとするスキルや、単純作業を行うために必要な体力、集中力なども含まれ、その他にも業務経験から身に付けた判断力、企画力やマネジメント力などもあります。
この保有能力は、日常の業務やスキルアップの機会により高めることが可能です。
発揮能力
「発揮能力」とは、自分の持つ能力を最大限に発揮して結果に結び付ける能力のことで、責任性や積極性、協調性など、特にチームで行う業務に不可欠な能力となります。
発揮能力が高いと、保有能力を活かして組織の雰囲気作りを行ったり、高い協調性により部署間やチーム間の連携を強化する等の効果をもたらします。
この保有能力が高いと、高いコミュニケーション能力を発揮し組織の雰囲気作りを行ったり、高い協調性により部署間やチーム間の連携を強化するなどの効果をもたらします。
業務遂行能力(テクニカルスキル)が求められる理由
仕事の成果に影響する為
十分な業務遂行能力を有していなければ、一緒に仕事を進める社内のメンバーや顧客に迷惑がかかるとともに、会社の評判を落としてしまう可能性もあります。
また、業務遂行能力が不足している場合、やりたい仕事においても満足な成果を残すことができません。なので、仕事を通じて自己実現をするためには業務遂行能力が欠かせません。
組織で仕事を進めるにあたり協働が必要不可欠である為
多くの仕事が、職場のメンバーとコミュニケーションを取り、時に助け合いながら業務を進めていくことで成果につなげていきます。
自分一人では解決できないことはすぐに協力を求めたり、困っているメンバーのサポートをおこなうなど、周囲と協力して仕事を進めることが求められます。そのために、業務遂行能力が必要になってきます。
マネジメント層へステップアップするにあたり必要不可欠なため
マネジメント層は、会社の成長のために技術やニーズの変化を察し、求められるサービスや製品を常に考える必要があります。
時には今まで誰も挑戦したことがないことに取り組む決断や、周囲を巻き込んで成功に導くことが求められます。
業務遂行能力(テクニカルスキル)を高める要素
業務遂行能力を高めるために必要な要素は6つあります。
- 考察力
- ビジネスマナー
- コミュニケーション
- 人と協力して物事を進める
- 新しいことに積極的にチャレンジする
- 何事も自分ごととして捉え責任感を持つ
考察力
まず第一の要素が考察力です。考察力とは任された仕事をやり遂げるために、どんなことが必要であるか自身で考えることができる力のことです。
営業であれば売り上げを伸ばす方法、事務であれば業務の効率性を上げることを日々考え改善する必要があります。また考察力を養うことで未然にトラブルを防ぐこともできるので、業務をスムーズに進めることができます。
日頃から以下の点に意識することで日常生活の中で鍛えることができます。
考察力を養う方法
・資格取得などを目指し、日常生活の中で勉効率的勉強ができるように工夫する
・日常業務、自宅での日常生活の中で手間がかかっている作業を効率化できないか考え工夫する
ビジネスマナー
ビジネスマナーも業務遂行能力を高める一つの要素です。
身だしなみや敬語の使い方によっては、いくら仕事ができたとしても、周囲から評価は得られないこともあります。社外の人とのやり取りでは、個人だけでなく会社の評判も落としかねません。
コミュニケーション
コミュニケーションも業務遂行能力の大事な要素です。社会人になると、苦手なタイプの人とも協力して仕事を進めていくことがあります。苦手な人にも自ら働きかけ、問題を解決したり仕事を進展させることが必要です。
人と協力して物事を進める
多くの仕事はチームで一丸となって成果を出すものです。そのため、チームとのかかわり方も業務遂行能力の重要な要素の一つといえます。
チームで仕事をおこなう場合、誰かに業務負担が大きくなってしまったり、個人の意見が反映しにくいということも起きます。その時に思い通りにいかず不機嫌になったり、役割を果たせなかったりするとチーム全体にマイナスの影響を与えてしまいます
新しいことに積極的にチャレンジする
新しいことや難しいことに取り組むチャレンジ精神は、業務遂行能力として重要な要素です。
仕事においては、今まで経験したことのない取り組みをおこなったり、任される仕事によっては前例のない仕事に挑戦していくことがあります。
なので、まずは何事にも興味関心を持って取り組んでみることからはじめてみることが大切です。
何事も自分ごととして捉え責任感を持つ
業務遂行能力のうち、責任感はもっとも重要な要素といえるでしょう。仕事を進めるうえでは、最後まで誠意を持って取り組めるかどうかであなたの評価は大きく変わります。
まとめ
本記事では、カッツ理論で求められている業務遂行能力(テクニカルスキル)について説明してきました。
新卒で情シスに配属された人をはじめ、未経験の分野にこれからチャレンジする人は、まずはじめにこの業務遂行能力(テクニカルスキル)を磨くことで仕事への適用がはやくなります。
これから未経験の分野に挑戦する方はぜひこの業務遂行能力(テクニカルスキル)を意識して伸ばしてみてはいかがでしょうか?
最後に
情シスのキャリアや、ビジネススキルに関する記事もありますので、ご興味あればご参照ください。
ビジネススキル関連記事
https://digital-jyoshisu.com/archives/category/ビジネススキル
情シスのキャリア関連記事
https://digital-jyoshisu.com/archives/category/キャリア