※本記事では、アフィリエイト広告を利用しています。
以前、情シスのキャリアや、役割に関して記事を書いたところ、「実際、日常はどんな風に仕事しているの?」や、「情シスをやっていて企業に共通した悩みってあるんですか?」といった質問をいただくことがありましたので、今回は、「情シス部門のあるある」についてお伝えしたいと思います。
改めて、筆者の経歴は以下の通り。
- 1社目(業務部門→情シス部門へ異動)
私立大学文系学部を卒業後、新卒で入社した事業会社3年目に情報システム部門に異動。ITに四苦八苦しながらも、情報システム部門でキャリアを積む。
↓ - 2社目(コンサルタント)
コンサルティングファームへ転職し、国内企業のIT組織のコンサル、企業のデジタル化プロジェクトなどを経験。
↓ - 3社目(情シス部門で管理職)
コンサル時に、製造系企業のシステム部門の立ち上げメンバーとして声がかかり、そのまま転職。現在は、その製造系企業の情報システム部門で管理職として働いています。
社会人のほとんどの時間を情シスという場所で社内SEとして過ごしてきています。
情報システム部門とは何か?
以前に「情シスとは何か?~役割と求められる能力について解説~」でも記載しましたが、改めて説明します。
情報システム部門の略で、最近では、コーポレートエンジニアなどとも呼ばれたりします。
企業のシステム/インフラ関連をメイン業務をしており、(企業にもよってしまいますが)企業で使用するシステム/インフラの企画~保守運用まで対応し、企業存続や成長にあたり必要な組織となります。
システムが汎用機で情シスが電算室と呼ばれたころは、システムの運用と保守が主でしたが、IT技術の進歩した現代では、その求められる業務内容も変化してきており、情シスも社内向けのシステムだけではなく、顧客向けのサービスのシステム、インフラにも携わるようになりその責任範囲が広くなってきています。
情報システム部門の仕事内容と役割
企業によって異なるところはありますが、仕事内容は、「ITの戦略策定」、「システム導入企画~マネジメント」、「IT戦略の評価」、「既存システムの運用・保守」、「IT基盤の維持管理」、「ITセキュリティ対応」、「システム監査の対応」、「ITに関する社内の問合せ対応」の9つになります。
この領域を企業規模や組織定義によって、各社で情報システム部門によって担う役割が変わっています。
大企業であれば、戦略策定のところからを重視しており、それに伴い情シスの体制もシステム×工程ごとに役割が細分化されています。
例えば、
大企業であれば、インフラとアプリで別れ、さらにアプリ内でも、「原価管理システム」、「生産管理システム」などシステムごとに細分化され、そのシステムを見ているグループで「プロジェクト企画」と「保守運用」等に役割が分かれているケースがあります。
また、中小企業であれば、組織細分化はされておらず、ICT部門で領域関係なく、システムからクライアントPC周りまで面倒を見るといったケースや、アプリは現場。例えば生産管理システムは工場の生産管理課が担当し、情報システム部門はインフラ周りだけをみるといったケースもあります。
日常における情シス/社内SEの仕事と役割の「あるある」
次に、情シス/社内SEの仕事と役割における「あるある」について説明します
大企業の情シスにおける仕事と役割のあるある
- 事業部門起案案件のシステム導入の場合でも情シスがいつのまにかプロジェクトをリードすることがある
近年、デジタルツールの普及によって、事業部門の方が主体でIT導入を進めるケースが増えています。ただこう言ったケースにおいても、最終的に情シスメンバーが気づいたら主導で進めているケースがあります。
この原因としては、「製品選定がうまく出来ない」、「システムを作るにあたり必要な成果物を把握していない(もしくは成果物を作れない)」の2つがあります。
まず、一つ目の「製品選定がうまく出来ない」は、似たようなIT(デジタル)ツールが世の中にたくさんあるため、本来はそれぞれの特徴と自社要望を掛け合わせて製品を選定していく必要があります。しかし、事業主体の場合、製品の相場感が分からないため、省略して、知名度の高いツールを入れようとする等が発生します。その結果、投資対効果の検証部分でコストが高い印象を受け、それを情シスが指摘をすると、そのまま後工程も情シスが巻き取り主導していくことが多くなります。
また、「システムを作るにあたり必要な成果物を把握していない(もしくは成果物を作れない)」に関しては、モノづくりのため、要件定義書等に要件を記載していけません。しかし、この成果物の作成経験がないため、途中でプロジェクトの進捗が悪くなり、結果、情シスが巻き取っていくことになります。 - システム導入を経験するとその業務領域のフローやデータに関して事業部の担当者より、詳しくなってしまう
成果物のところにもつながるのですが、情シスでシステム導入の経験をしていくと、考えを可視化して整理していく癖が身に付きます。
その結果、事業部とのやり取りにおいてもこまめに考えを可視化しドキュメントに落としていくため、プロジェクトを終えるころには、事業部の担当者より業務フローやデータに関してそうなった背景を含め詳しくなってしまいます。 - 自分の領域システム以外は意外と詳しくならない
細分化された役割の中で働いているため、自身が担当しているシステムは詳しくなりますが、それ以外、例えば、アプリの人であれば、インフラやクライアントPC周りのことは、業務を行っていくだけでは全然詳しくなりません。
中小企業の情シスにおける仕事と役割のあるある
- なんでも屋になってしまう
システムを全般をみるため、ITに関して総合的に詳しくなります。ただ、ITの定義がすごく拡張されていることがあるため、Excel操作などの問合せも受けることがあり、うまくさばいていかないと仕事が全然終わらなくなります。 - 会社でよく知られた顔になる
サポートの受付範囲が広くなると、何かと重宝されいろんな人と顔みしりになれます。
システム障害時における「あるある」
- 大体はユーザー側の操作ミス
障害報告を受ける大半のケースが障害ではなく、ユーザー側の操作ミス(しかもマニュアル通りにやっていない)ケースがほとんどで、一から一緒にやると問題なく出来ることが多いです。
※こんな場合は、絶対怒ってはだめで、相手への貸しが作れたと思い笑顔で終わらせることが大事です。 - 大規模障害が発生した場合、やけに落ち着いている自分がいる
大規模障害が発生すると、諦めの境地に一瞬で到達するため、そのあとは頭が冷静になり、やるべきことがすらすらと出て、淡々と対応できるようになります。そして不思議と役員への説明もすらすらとできます。 - 障害対応終了後、経営陣とやけに距離感が近くなる
障害発生時には、こまめに役員へ報告をするためだんだんと心理的な距離が近くなり、終息させた後は、なぜか戦友のように感謝され、距離感が近くなることが多いです。 - 障害対応後のビールがやけにおいしい
システムリリース後と、障害対応後に飲むビールは達成感と相まってなによりも最高です
大企業、中小企業どちらの情シスがお勧めなの?
どちらも魅力があるので何とも言えないのですが、お金のことは抜きにした場合、新卒や若手であれば「大企業の情シス」。30代以降で経験を積んでいるのであれば、「中小企業の情シス」で働くことをお勧めします。
大企業の情シスの魅力は、IT予算が多いため、最新テクノロジーの経験や、システム導入に伴うマネジメントスキルが身につくため、若くしてビジネススキルの基礎を体系的に学ぶことが出来るからです。
一方で、中小企業の魅力は、仕組みが整っていない環境のため、一定の経験を積んだ人材であれば、自分で、その仕組みを作っていくという楽しみを味わえることができます。
なので、一定の経験を積んだ人材であれば、幅広く自分でやった分だけ成果を生み出すことができる中小企業の情シスをお勧めします。
まとめ
今回は趣向を変えて、自身の過去の経験から情シスのあるあるを説明してきました。
情シスは大変なこともあるのですが、社内SEとして情シスで働くと以下のようなメリットがあります。
- 平均年収が他の職種に比べて高い
- 中小企業、大企業のどちらの情シス/社内SEで働いても必要なスキルが身につく
- 他の会社にいっても大まかな仕事内容が変わらないため、転職がしやすい
筆者自身も働いていて面白いと思っています!
情シスで働いたことがない人で、もし情シスで働くことに興味があればぜひ一度、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
また、現在、情シスで働いているが、収入面で不満があるという人は、別会社の情シス部門で働くことにチャレンジしてみるのもありかと思います。
というのも、エンジニアは転職回数が増えるごとに給与が高くなる傾向があり、転職しない人と比べて生涯年収が1000万円近く変わるというデータもあるからです。
情シスでの仕事は楽しいけど、収入面で不満があるのであれば、他の企業の情シスへ転職することで年収がアップし、やりたい仕事を続けられ収入面という不満も解消できる可能性があります。
おまけ:情シス/社内SEへの転職におススメな「転職エージェント」4選
最後に、情シス/社内SEへの転職におススメな4つの「転職エージェント」を紹介します。
》社内SE/上流システムエンジニアへの転職ならアットプロジン
- IT職種・業界に特化し、〇〇な仕事がしたい!という技術者の方への転職相談サービスを展開
- アドバイザーはIT業界経験者で、売上数字のみではなく相談者の方からの声をアドバイザーの評価として社内運用とするなど、求職者に寄り添ったサービスを展開
》最近、「仕事が楽しい」って思えるようになった【社内SE転職ナビ】
- 社内SEに特化したエンジニア専門の転職メディア
- 業界を熟知したキャリアアドバイザーが、エンジニアのキャリアを徹底サポート。 最適なキャリア形成をアドバイス
- “ITエンジニアが利用したい転職エージェントNo.1″に選ばれるITエンジニア経験者専門の転職エージェント
- 高い専門性を持つアドバイザーがキャリアの選択肢を洗い出し、 5000件以上のハイクラス求人の中からご登録者様のパーソナリティや志向性に沿い、理想の求人を提案
- 業界最大級の非公開求人数を保持し、各業界・各業種に精通したキャリアアドバイザーが、求職者の希望やスキルに沿った求人を厳選して紹介
- 職務経歴書・履歴書などの書類の添削、独自に分析した業界・企業情報の提供や、志望企業への推薦など様々な転職サポートを行ってくれます
最後に
情シスのキャリアの記事もありますので、もしご興味あればご参照ください。
情シスのキャリア関連記事
https://digital-jyoshisu.com/archives/category/キャリア