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いまや事業を運営するにあたり、ITは必要不可欠となってきております。
そのITを支えるのが、情報システム部門となり、その期待は増加傾向にあります。一方でその情シスの立ち位置やニーズ、業務範囲をうまく理解してもらえないこともあります。
今回はその情シスとは何かについて解説していきたいと思います。
情シスとは何か?
情報システム部門のキャリアについて~情シスで働くとどんなキャリアがあるの?~でも記載した内容となりますが、情報システム部門の略で、最近では、コーポレートエンジニアなどとも呼ばれたりします。
企業のシステム・インフラ関連をメイン業務をしており、(企業にもよってしまいますが)企業で使用するシステム・インフラの企画~保守運用まで対応し、企業存続や成長にあたり必要な組織となります。
システムが汎用機で情シスが電算室と呼ばれたころは、システムの運用と保守が主でしたが、IT技術の進歩した現代では、その求められる業務内容も変化してきており、情シスも社内向けのシステムだけではなく、顧客向けのサービスのシステム、インフラにも携わるようになりその責任範囲が広くなってきています。
しかしながら、日本の企業では情シスの立場が軽視される傾向にあり、世界の企業との差が広がってきていることが課題となっており、その課題を是正するために組織としてITの必要性を正しく伝え理解してもらい、効率的なIT投資を促すことがいま求められています。
情シスの仕事内容
企業によって異なるところはありますが、「ITの戦略策定」、「システム導入企画~マネジメント」、「IT戦略の評価」、「既存システムの運用・保守」、「IT基盤の維持管理」、「ITセキュリティ対応」、「システム監査の対応」、「ITに関する社内の問合せ対応」の9つになります。
こちらの業務詳細については、少し古いですが、IPAが作成したUISSガイドブックを参照するとわかりやすいです。
また企業によって異なると記載したところがポイントとなり、情報システムを重視している企業ほど、戦略策定のところからを重視しており、それに伴い情シスの体制もしっかりしています。
情シスの組織形態
- 企業もしくはホールディングスの本社に集約し、本社機能の中に情シス部門が存在
全社(グループ全体)で扱うITに関する作業を一手担うパターン。社内のIT関連の作業を集約し作業量が多くなるので、インフラ担当や、運用担当、開発担当など、役割を細分化されていることが多いです。事業部門、グループ子会社からの要件を取りまとめシステム化を行います。全社を考慮することができるので、全体最適な計画を立案する事が出来る一方、事業部門との距離が出てしまうことが多く、コミュニケーションがうまくいかず、要望通りのシステムが出来ていない等の不満が出るケースもあります。
また、全社で集約化することで人員の効率化が図れコスト削減にもつながります。 - 事業部単位(グループ子会社)で情シスが存在
各事業部(グループ子会社)でシステム企画も含めたIT組織が存在するケースです。実際の作業はシステムベンダーなどの専門家と協力して社内の窓口担当としてベンダーコントロールがメインとなります。事業部(グループ会社)内に存在するため個社別の特徴を反映したシステムを構築しやすいという利点がありますが、い一方で全社的なシステムの最適化は難しくなります。なお、この組織体系の場合でも、インフラなど全社に共通する作業については、全社で集約した組織としている事もあります。 - グループのIT子会社に情シスが存在
親会社やグループ会社の情報システム部門をグループIT子会社に集約したパターンです。この場合、親会社やグループ会社の各部署に窓口担当者がいて、IT子会社へ要望を伝えることになります。ITの専門部隊として会社が設立されているためITのスペシャリストを育成する事が出来き、親会社向けの作業で得た知識を生かして、システム開発を外販する事もあります。こちらに関しては人材育成などの点からいきなり実施するのは難しいです。
3つの組織事例をあげましたが、組織形態と役割の組み合わせは多岐にわたります。それぞれのケースにメリットとデメリットがあるため、どの組織形態を採用し、どのような役割を担うか、企業規模や置かれている状況を鑑みて組織形態を決める必要があります。
情シスに求められる能力
情シスはその企業のIT全般の面倒をみる役割となりますので、ITスキルでいうと、ハードウェア、サーバー、ネットワークといったインフラ周りの知識とプログラミング等といったソフトウェアの知識が必要となります。
また、ITそのものの知識だけでなく、プロジェクトマネジメントやセキュリティ/監査対応などといったマネジメントスキルも必要になります。
企業の形態にもよりますが、外部に協力ITパートナーがいる場合は、「マネジメントスキル>ITスキル」のような優先順位になると思います。
情シスのメリット/デメリット
情シスで働くうえでのメリット
- 事業会社に居ながらテクノロジーに触れられる機会が多い(いやでも勉強/概要を理解する必要がでてくる)
- 事業の中身を理解できる(ITを活用し会社をよくしたいと思うと、事業/業務内容を理解しないといけないことに気づきキャッチアップできるようになる)
- IT導入する際にビジネス/ITの両目線でIT導入の目的と費用対効果、全体計画を考える癖がつく
(費用対効果が求めれられ、説明を求められることが多いため) - IT導入の全体計画を考えられるようになる(自社のIT導入施策と全体的に管理しベンダーマネジメントがメインとなるため、リソース配分や事業のビジネス習慣を常に考慮する必要があるため)
- コミュニケーションが苦でなくなる(ITが分からない人に対してかみ砕いて説明する。逆もしかり事業をしらないITベンダーに事業/業務内容を説明することが多くなるため言い回しや伝え方を工夫する癖がつく)
情シスは影のようなイメージがつきやすいですが、中身をみると情シスの業務を通して会社/業界を問わずで役に立つスキル(ポータブルスキル)が身につきます。
ポータブルスキルに関しては厚生労働省の「“ポータブルスキル”活用研修」をご参照ください。
情シスで働くうえでのデメリット
- 主役となる部署ではないため、どうしても営業などと比べて黙っていると評価がされずらい。
(決して評価されないのではなく、ちゃんとアピールする必要があるということになります。むしろ、行ったことをちゃんと伝えればむしろ評価されます。)
わたくし自身の経験上、デメリットに関しては対応方法があり、デメリットを克服したあとの評価は伸びやすいかと思っています。
デメリットを克服するにはどうしたらいいか?
それは、1.[目標をしっかり立てる」2「自分でゴールを決めたら、それを上司(評価者)とゴール内容をすり合わせます」3「実行する(実行の中で定期的に振り返りをし自信を深める)」の3つが重要です。
特に、1の目標設定と3の実行に関しては、期間が長いとダレてしまったり、心が折れてしまったりするので、1と3のフェーズでは外部のコーチングサービス等を利用して定期的にモチベーションを保つのも有効です。
ポジウィルキャリアまとめ
情シスはしっかりアピールしないと評価されずらい部分がある一方で、業務内容は今後のスキルアップにつながるものが多く「働く」という点ではメリットもあることが理解できたと思います。
いまや、ビジネスにとってITはなくてはならないものになっております。エンジニアとして働いている人にとって、自身のITスキル、市場価値の向上を狙うのであれば、ITに掛け算をするために業界の商習慣、ビジネスモデルなどの「ビジネス知識」を得ることは必須となります。
また、現在、非IT部門で働いている方にとっても市場価値を上げるにはITを付け加える必要があります。
情報システム部では、「IT」と「ビジネス」の両方を得ることができます。市場価値を上げたいと考えられているITエンジニアならびに事業部門の非IT人材の両方にとって、情報システム部門で働くということは中長期的なキャリアを考えるとメリットが多いと思われます。
もし、「情シスで働いてみたい!」や「情シスという仕事に少し興味をもった」という気持ちがありましたら、ぜひ一度、転職エージェントに話を聞いてみてはいかがでしょうか?
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他にも情シスにおけるキャリア関連の記事ならびに、IT技術に関する記事もありますので、もしご興味あればご参照ください。
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