ノーコード/ローコード開発って何?
- ノーコード/ローコード開発とはプログラミング言語を使用せずツールと最小限のコーディングでシステム(アプリケーション)を構築する開発手法です。
- 従来のシステム導入方法である「スクラッチ開発」、「パッケージ開発」で課題として挙がっていた「導入までに時間がかかる」といった課題を解決す手法として近年、注目を集めています。
ノーコード開発とローコード開発の違い
ノーコード開発
- プログラミングの必要がなく、ツールが用意しているパーツなどをドラッグ&ドロップなどで移動させシステム構築が可能。
- 既に提供している機能を付け加えるだけのため、NonIT人材でも構築が可能で、既存の機能の付け加えなだけのため、システムのバグも少ないのが特徴。
ローコード開発
- ノーコードと同様ツールの機能でシステム開発できることに加え、プログラミングでシステムの構築も可能
- ノーコードと比較して、複雑な処理にも対応できるのが特徴
ノーコード/ローコード開発の効果
ノーコード/ローコード開発は、従来の開発手法と比較して「生産性の向上」や、「属人化(ベンダーロック)の解消」の効果が見込めます。
生産性の向上
ツールにあるパーツなどを組み合わせるだけなので、これまでのようにソースコードを記載する必要がなく、GUIの操作で開発が行えます。
そのため、要件定義フェーズの段階から、ユーザーの要望をもとに開発者が画面を作りそのイメージを確認しあうことができるため、認識を揃えて要件を決めることができます。
その結果、要件定義フェーズ以降での要件の見直しが発生しないため全体的な開発の生産性が向上します。
属人化(ベンダーロック)の解消
従来の開発手法と比べ、専門的なプログラミング知識が必要なく、社内の人材を育てることができ、育てた社内人材でシステムの開発/運用対応することができます。
そのため、中長期的には、社内の人材でシステム運用を行うことができるようになり、システム運用/保守を外部へ委託せざる負えなかった企業にとってはベンダーロックの解消が見込めます。
ベンダーロックの解消が必要な理由
本題とは少しズレますが、ベンダーロックの解消が必要な理由について説明します。
平成31年に実施された経済産業省による「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には最大45万人ほどのIT人材が不足する見込みです。
日本の企業はシステムインテグレーターにシステム開発から運用を任せているケースが多く、このままいくとシステムインテグレーターの人材も不足する可能性があり、その場合、自社システムの対応ができる人がいなくなってしまう可能性があります。
なので、早めに自社でシステムの対応ができるように利用しているシステムをノーコード/ローコード開発でNonIT人材でも、一定運用・保守ができる体制を構築する必要があります。
ノーコード/ローコード開発ツールの種類と選定時の注意点
- ノーコード/ローコード開発ツールは大きくわけて「コード生成型」と「実行エンジン型」の2つに分けられます。
- 「コード生成型」はツールがアプリケーションのソースコードを自動で生成してくれるのに対し、「実行エンジン型」はソースコードは生成せず、ツール独自のエンジン上でアプリを実行します。
- それぞれのツールによって特長が異なるため、製品を導入する際は自社の課題を鑑みて導入する製品を選定する必要があります。
まとめ
- ノーコード/ローコード開発とは、プログラミング言語を使用せずツールと最小限のコーディングでシステム(アプリケーション)を構築する開発手法である。
- ノーコード/ローコード開発の効果は、従来の開発手法と比較して生産性の向上や、属人化(ベンダーロック)の解消が見込める点である。
- ノーコード/ローコード開発ツールは大きくわけて「コード生成型」と「実行エンジン型」の2つに分けられる。
- それぞれのツールによって特長が異なるため、製品を導入する際は自社の課題を鑑みて導入する製品を選定する必要がある。